地下内側からの防水

7年ほど前に、桜台の家で、半地下に音楽室を造ることになり、防水をどうするかいろいろ検討しました。少し前の住宅の地下音楽室では、スマートフォーム、ドレインンフォームを使いましたが、この住宅では本格的な音楽室で防音のための壁厚さがひつようなので、防水部分の厚さは少なくしたい、ということでザイペックス(日本ザイペックス)を使いました。

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内部に吹き付けるだけで、コンクリートが緻密化されていくという、当時の僕はまさか・・・と思ったのを記憶していますが、説明を受けるうちに行けるのではと思い使ってみました。
その後も、地下露出している部分でも良好なので、この本にも紹介をしました。P55の防水のところです。

 しかし、僕の勘違いから、一般的にケイ酸質系といわれているものと同じように紹介したのですが、厳密には違うということでザイペックスさんから指摘を受けました。正しい情報をお伝えします。
ます浸透型躯体防水は、ケイ酸質系が主に知られていますが、他にもエポキシ系、ケイ酸カルシウム、無機質セメント系とあるので、これをケイ酸質系と分類するよりは、浸透型躯体防水と分類するほうが良いようです。

ザイペックスの防水は、浸透型躯体防水で、シリカサンドは使っていますが、正式には「無機質セメント結晶増殖材」で、改質効果が湿潤な環境下でより深く長く及ぶという点が特徴のようです。いわゆるケイ酸質系の浸透型防水とは似てはいますが、違うメカニズムです。本を購入された皆様、申し訳ありませんでした。訂正いただければと思います。P55の図はこのメカニズムです。ケイ酸質系のメカニズムとは違うのでご理解ください。


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表面はグレーでリシンみたいな感じで、地下ホールはそのままで使いました。なかなかいい感じです。1年前のプチ改装でその上に塗装を施したのですがこれもいい感じです。
内部から後で防水ができるのは、なかなか設計者としてはありがたい防水です。
ただし、コンクリートの躯体は20センチ厚以上、水セメント比60%未満、
打設のそれなりの注意が必要なのは覚えておきましょう。



<誤りを指摘いただいたザイペックスさんからいただいた、ザイペックス防水のちょっとした情報です、ご参考に>
・北京オリンピックのスタジアム『鳥の巣』等で、一般的な防水材では施しようの無い漏水をザイペックスで止めたようです。
・ザイペックス工法は、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)における有用な新技術「設計比較対象技術」に登録されています。登録番号:QS-000011-V

来馬輝順(建築工房 匠屋
by kenzaiclub | 2011-07-05 13:39 | 3外部_防水